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-0-03【聖船】-


初稿:2009.02.13
編集:2022.08.24
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※プルミエールSIDEのお話です

0-03【聖船】




 船の出港を告げる硬質な打撃音が、海と空の蒼に溶け込んでいく。
 アメナディル号へと乗り込んだ二人の少女を、奇異と好奇の眼差しで眺めていた水夫たちが、慌ただしくそれぞれの持ち場へと戻る。

「俺様はバルバロト。  この教会船アメナディル号の船長を十七年……いや、十六年か? 確かアレは……あ~っ、駄目だ……細かいことは覚えてねぇ。  まぁ、嬢ちゃん達が生まれる前からやっているのは確かだ。 大船に乗ったつもりで寛いでくれや」

 バルバロトは名乗りを切り上げて、熊のような大きな手をプルミエールに差し出してくる。

「うにゅ、よきにはからいなさいですぅ♪」

 プルミエールとバルバロトは、漢と漢の友情を誓い合うようにガッチリと力強い握手をする。 バルバトロの万力のような握力に、眉一つ動かさないプルミエールの胆力も大したものである。
 バルバロトはその見た目通りに中身も大雑把な男であった。 そこに王族や聖位に対する畏敬の念など微塵も感じられない。 目前のやり取りを見守るザゼルなどはあからさまに顔を顰めているのだが、当のプルミエールが快く応じているので、取り立てて咎め立てるつもりはないらしい。

「そっちのでかい方の嬢ちゃんも宜しくな」

 バルバロトがプルミエールの肩越しにアリエッタへと視線を送る。

「は、はい。 よしなにお願いします」

 アリエッタがバルバロトの巨体にビクつきながら頭を垂れた。 “ナニ”がでかいのかは、聞かないことにしたようだ。

「まぁ、それでだ。  このアメナディル号はサリナハーム南岸沿いにイプス岬を抜けた後、北上してソウルガイス諸島群のルブリス島を目指す予定だ」

 バルバロトは鈍った肩の筋肉を解すように、腕を回しながら目的地までの進路を簡潔に説明する。
 この時期に南西から吹き込む季節風を捉えるには最適の進路である。 だが、イプス岬近海は荒々しい岩礁帯であり、南方から吹く暖かな季節風と、サリナハーム東岸を南下する寒流がぶつかる局地的な濃霧地帯でもある。 視界を閉ざす濃い霧が帯状となって常に発生している為に、船乗りの間では“船の墓場”と呼ばれる魔境であった。 熟練の航海士でも、イプス岬は大きく迂回する進路をとるのが通例である。

「まっ、心配しなさんな……。 この大海原はガキの頃から俺様の庭のようなもんだ。  何を隠そう以前は世界中の海を股にかけて暴れまわっていたしな。  死の海域だかなんだか知らねえが、俺様にかかればお茶の子さいさい、赤子の手を捻るようなもんだぜ。 がっははははっ!」

 バルバロトの本気とも冗談ともとれる大言に、周囲の船員から感嘆と冷やかしの混じりあった口笛が一斉に響いた。

「おいおい、また船長が“馬鹿話”をはじめたぞ!」

 風向きに合わせ帆の角度を調節していた船員が大声で冗談めかすと、甲板が笑い声に包まれる。

「てめえっ何言ってやがる!? それと、いま笑った奴らぁ全員出て来い! 残らず海に叩き込んでやるっ!!」

 バルバロトが逃げ惑う船員達を追い掛け回す。 だが、その体格が災いしてか、まるで小回りが利いていない。 どうやらこの余興は暫くの間続きそうだった。

「ア、ハ……ハハ……」

 アリエッタが乾いた笑いを洩らす。 このバルバロトという大男はプルミエールと同質同類の人間だ。 薄幸の少女はそう確信していた。

「ヤレヤレ……まったく、ひとさわがせですねー」

 プルミエールが他人事のように溜息をつく。 アリエッタも同意しかけ―――やっぱり、やめた。 寧ろ、どの口がその台詞を吐くのかと半眼になる。

「お、おほん……。 そ、それではお二人はこちらへ」

 ザゼルはわざとらしく咳払いして、プルミエールとアリエッタを騒動の輪から遠ざけるように急き立てる。 そうして船楼扉の前まで先導すると、傍で控えていた数人の女神官に目で合図を送り、

「理由あって当初の予定は変更された。 お前達には此度の船旅の間、アダマストル公国第二王女であらせられるプルミエール様がご不便なきよう、身の回りのお世話を申し遣わす」

 手早く指示を飛ばす船上司祭の言葉に女神官達は驚きを隠せないようだったが、黙って立っていればそれなりに愛らしいプルミエール。 聖女シャルロットの世話係を命じられて以来、張りつめていた緊張感が解かれたようで、ほっとしているようでもあった。 公国の人間なら第二王女の悪評ぐらい耳にしていそうなものだが、見た目で獲物を誘い込む食虫植物さながらに、未来の犠牲者たちの心を取り込んだようだ。 

「わたくしはアリエルと申します。 アレシャイムへの船旅の間、なんなりとお申しつけください」

 女神官の中でも最年長者とみられる女性が一歩前にでると、淑やかな口調でそう述べた。

「うにゅ、よきにはからいなさいですぅ♪」

 語呂が気に入っているのか、それはプルミエールの口癖になりつつあった。

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 こうかい日記 ~1日目~(晴れ)

 気づいたら船に乗っていました。
 船に乗るのは生まれてはじめてです。 グラグラと揺れてとても怖いです。

 きっと、とっても不幸なのですが負けずにがんばろうと思います。

 P.S.
 プルミエールさまはとても豪華なお部屋に、わたしはふつうの船室に案内されました。
 さっそく格差社会の縮図を体験です。

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 こうかい日記 ~2日目~(くもりのち晴れ)

 わたしとプルミエールさまが乗り込んだ船、アメナディル号は順調なこうかいを続けているそうです。
 お日様が昇ると、プルミエールさまも本格的な活動期に入ったようで、ちょこまかと走りまわっておられました。
 どうやら水夫さんたちのおしごとに興味をお持ちになったらしく、“帆布の手入れ”、“風や波の読み方”などをはじめ、細かい雑用にまで首をつっこんでいらっしゃいます。 いろいろと無理難題をおしつけられ、数名の船員さんが怪我をしてしまったようで心配です……

 でも、プルミエールさまはバルバロト船長や船員さんたちとはとても仲良しなので、わたしとしてはありがたいです。

 P.S.
 あらくれ者どうし気があうのかもしれません。

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 こうかい日記 ~3日目~(晴れ)

 大事件です。 朝起きると、プルミエールさまがお部屋から姿を消していました。
 どうやら、早朝礼拝がイヤだったらしく、トンズラしたようです。
 みんなで手分けして船内を探しまわりました。
 けっきょく、日も暮れかけたころ、厨房の大なべのなかで発見されました。

 できるだけ、教会の方たちとも仲良しになってほしいです。

 P.S.
 どんだけ~(※死語)

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 こうかい日記 ~4日目~(快晴)

 いつの間にか、バルバロト船長の片腕にまでのし上がったプルミエールさま。
 短い時間なら舵を任されるようになっていました。
 怖いのではやく船を降りたいです。 誰か助けてください……

 ・
 ・
 ・

「アリアリ……ナニしているのですか?」

 アリアリ……ナニをしているの―――

 そこまで書いてしまって、アリエッタは羊皮紙の束から顔を上げ周囲を見渡す。 自身に宛がわれたちょっと小奇麗なだけ”の船室とは違い、ここは装飾の趣・居住性の良さ共に最上級の特等船室だった。 金満家の好むような絢爛豪華な宝飾とは幾分異なるが、趣のある繊細な意匠が凝らされた内装は見る者の心を奪うのには十分に思える。
 部屋の主人―――プルミエールと目が合うとアリエッタは慌てて開いていた冊子を閉じる。

「なんですかソレは~?」

 プルミエールが怪訝そうな目を向けてくる。 視線の先にはアリエッタが後生大事に抱えている手記らしきもの。 表紙の原皮には『アリアリのこうかい日記』と表記されていた。 傍目には、“航海”ではなく“後悔”ともとれる表題だ。

「あぅ……な、なんでもありませんですぅ」

 アリエッタはまるで悪戯が見つかってしまった子供のように縮こまる。 それから、あたふたと不自然な仕草をおり交ぜて日記を机の下に隠した。 見られて困るようなものなら、本人の目の前で書かなければ良いのだが、幼い頃から続けてきた習慣には抗えなかったらしい。

「そ、それにしてもすごいご馳走ですね」

 アリエッタは話題を逸らそうと卓上に視線を移す。 綺麗なレースのあしらわれた純白の机掛けの上には、アリエッタが見たこともないような豪勢な料理が所狭しと並んでいた。

 蒸し古代海老のステパノ風
 竜鳥と自家製ハーブの腸詰
 棘鱗魚と天霧茸のパイ包み
 角豚の丸ごと石窯焼き
 長耳鹿の骨付きロースト
 苔イモと人魚草の冷製ポタージュ
 ・
 ・
 ・
 今は丁度夕食の時間。 室内には食欲をそそる香ばしい匂いにが充満していた。
 ひとりで食べるのは味気ないというプルミエールの一言で、アリエッタも豪勢な夕食にご相伴預かれていたのだ。

「うにぃ……。 アリアリはお気楽でイイですねぇ~」

「はぁ、もうしわけないです」

 アリエッタにしてみれば聞き捨てならぬ発言だったが、日記の事を追求されるよりは遥かにましであった。
 もっとも、アリエッタの知るプルミエールは、他人の秘密や醜聞を好み、一度興味を抱いたら骨までむしゃぶり尽くす勢いで喰いついて放さない性分である。 普段と比べると今のプルミエールは拍子抜けするほどあっさりしていた。

「あの、もしかしてどこかお体の具合が悪いのですか?」

 アリエッタが恐る恐る尋ねてみる。 毒蛇が潜む藪の中を突いて回る危険な行為だが、守護役という立場上致し方ない。

「んぐぅ……。 うぎゅん……がぐぅ~」

 しかし、当のプルミエールはアリエッタの気苦労など何処吹く風。 不気味な呻き声を洩らしながら蒸し古代海老と格闘中であった。

「んがぁ!!」

 プルミエールが肉食獣顔負けな雄たけびをあげて、咥えた古代海老を殻ごと喰い千切る。 食べてしまうのが勿体ないぐらいの職人の技巧が光る料理の数々が、食事作法というより蟻地獄に吸い込まれる獲物のように、次々とプルミエールの胃袋のなかに消えていった。
 今回の航海には、大教皇に次ぐ聖位を与えられた七枢機卿の中でも、美食家として名高いハンス卿お抱えの料理人が数名同行している。 おそらく彼等が惜しみなくその腕を振るったのであろう。 だが、寄航することのない長期の航海は、物資を調達する術が皆無に等しく、水や糧食などは必要最低限度に節約するのが常道である。 供された料理を大量に残せば少しは調節されるのだが、底抜けの大食漢でもあるプルミエールが毎食きれいに平らげてしまうので、その都度料理の量が増えてしまい現状に至る。 この分では何処かの港に寄港しなければ、糧食が尽きるのも時間の問題だった。

「お、お元気そうですね……」

 アリエッタは気疲れしたように一言洩らすと、自身の皿に料理を取り分けようと立ち上がる。 既に大半の料理はプルミエールに平らげられており、残すは角豚の丸ごと石窯焼きだけであった。

「うっ……。 ブタさん……わたしは悪くないです」

 だが、角豚の暗い瞳孔から発せられる無言の威圧感に、アリエッタの腰は完全に引けてしまっていた。

「んっ、がっぐぅうぅぅ……」

 そんなアリエッタの目前で躊躇なく角豚がプルミエールの胃袋に消えていく。 人生とは無情なものであった。

「アリアリー。 なにか楽しいことはありませんかぁ?」

 空腹と満腹の関係に兼ね合いをつけたプルミエールが話題を振り戻す。

「もしかして、飽きてしまわれたのですか?」

 アリエッタは今までのプルミエールの発言を総合的に咀嚼して要約してみた。

「うに、よきにはからいなさいですぅ……」

 プルミエールの声からいつもの力強さが感じられない。 どうやら、このアメナディル号で一通りの興味を満喫してしまい、倦怠感に苛まれているようだった。

「それでしたら……。 あ、あの……おっ、怒らないで聞いてくださいますかぁ?」

 アリエッタはまるで捨て猫のようにプルミエールの反応を窺いながら言葉を選ぶ。

「うにゅ、プルとアリアリの間にぶすいはむよーです」

 そして、幼馴染を“下僕”扱いするのは不粋ではないらしいプルミエールから了解を得る。

「今回もまた、むだんで外出してしまわれたので、このままではそれでなくても遅れているお勉強が更に―――」

 アリエッタはちょうど一握りぐらいの勇気を振り絞ると、もっともらしい提言を試みようとした―――が、そこで何かドス黒っぽいものを含む視線を感じて息を呑む。

「だ・か・ら?」

 プルミエールは引き攣った笑顔でアリエッタに先を促す。 よく見ると、こめかみの辺りで青筋がぴくぴくとしていた。

「お、おひまなら、少し、おべんきょうなどを……」

 実のところ、アリエッタがプルミエールの行動を努めて制止しなかったのには訳があった。 この難局をどうにかやり過ごせば、アレシャイム教皇領到着後に聖女の一団と合流することも可能だと考えていたからだ。 シャルロットから直接帰郷を促されればプルミエールも従わざるを得ない。 旅路で遅れた勉学の機会さえ取り戻せれば、全てを有耶無耶に出来るかもしれないと考えたのだ。 意外にも冷静に事の成り行きを推察していたようである。

「い、いえ……事情を話せば、司祭さまも喜んでプルミエールさまのおべんきょうをみて下さると……も、もちろんわたしもお手伝いします」

 なにより、このままでは敬愛するミルフィーナに会わせる顔がない。 それでなくても、勉強嫌いで学業がおろそかなプルミエールである。 今回も騒動だけを引き起こして、更にお馬鹿に拍車が掛かればアリエッタの立つ瀬がなかったのである。

「そ・れ・で?」

 プルミエールが威嚇するようにアリエッタとの間合いを詰める。 その右手には、骨までしゃぶりつくされた角豚の丸ごと石窯焼きの残骸―――鋭く尖った長い角が握られている。
 ここまできて「それで」もないのだが、主人の怒気を敏感に察知したアリエッタが食卓を挟んだまま数歩後ずさりした。
 そんなやりとりが、数秒続いたが―――

「も、もちろん冗談ですよ!!」

 アリエッタが力いっぱい前言を撤回する。 この場合、儚き夢と書いて冗談と読む。

「教皇庁にはヴィルヘルムさまもおられますし、わざわざこんなところでおべんきょうする必要なんて……」

 続けて、アリエッタが放った一言にプルミエールの表情が凍りついた。

「あ、あぅ……ぅ」

 プルミエールの動きが不自然に停止して、石人形の如く固まっていた。 次第にその小さな体がぷるぷると震えだす。

「あ、あの、プルミエールさま……。 どうかしましたですか?」

 アリエッタが心配になって尋ねる。 大量、いや超量の料理を胃袋に詰め込んだプルミエールが、食あたりか何かに陥ったと勘違いしたようである。 序に言えば「できれば航海中ずっと寝込んでいてくれればいいな」などと不謹慎に思ったりもしたが、ちょっぴり生まれた下克上の心意気をそっと飲み込む。 バレたらことである。 恨まれるというより、きっと呪われるだろう。

「アリアリ!! “きょこうちょう”にはヤツがいるのですか!?」

 プルミエールは軌道上に存在する全ての物品を蹴散らしながらアリエッタに詰め寄る。 それにしても、メナディエルの現状を考えれば“―虚構(きょこう)―庁”とは上手く揶揄したものである。 ただ残念なことに、今回は発信者がただお馬鹿なだけだったので例には洩れていた。

「あわわわわわ……。 ヴィルヘルムさまは主席枢機卿ですので、ふだんは教皇庁にいらっしゃるとおもわれますぅ~」

 アリエッタは跳ね上がった食卓に押し潰されそうになりながら、手足をバタバタと空転させていた。 周辺には甲高い音を響かせながら跳ね回る食器や盃が散乱している。

「アリアリ! いますぐお城にかえりますよ!!」

 プルミエールは食卓の下からアリエッタを引き摺りだすと、その首根っこを引っ掴む。

「い、いくらなんでも……それは無理かとぉ~」

 既にナイトクランを出港してから四日目になる。 今更引き返せもないものである。

「いいから船をもどしなさいですぅ~」

「む、むりですよぉ……んぎゅっ!?」

 みなまで言わせずプルミエールの手がアリエッタの喉を締め上げた。 そのままアリエッタの身体をガクガクと前後左右に揺すっている。

「ア~リィ~ア~リィ~! プルはおしおきなんてイヤです!!」

 ヴィルヘルム・アンスバッハは過去、客分として招かれたアダマストル公国で姫君たちの教育係をしていた人物であった。 出来の良い姉と妹とは異なり、プルミエールにとっては“天敵”とも云える存在だった。

「ヴィルヘルムさまはとてもお優しい御仁ですので……。 わ、わけをお話すれば―――」

 切羽詰ったアリエッタは、理不尽な現実に涙しながらも必死に訴えかける。 でも、途中で理由のほうに無理がることに気がついた。

「む~り~ですぅ~! あのへんくつ石アタマは、なぜかプルにだけはやさしくないですぅ!!」

 それはプルミエール本人に原因があるのだが、利己主義の塊なので理解できていない。

「ぐ、ぐぐ……ぐるぢぃぃ……れふぅ~」

 既にアリエッタの顔色は青から白色に変わっていた。 ぱしぱしとプルミエールの手を必死に叩く。
 そしてアリエッタが下僕的に2階級特進を覚悟した時―――ふたりの背後で扉の開く音が響いた。
 そこには、見慣れないふたつの小さな人影。

「わちきはミューク・ウィズイッド。  以後、お見知りおきをお願いするのじゃ」

 短めの茶髪を綺麗に肩上で揃えた娘が、宮廷風の古雅丁重な物腰で腰を折り、深々と一礼していた。



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